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原水爆禁止2015世界大会 長崎

戦後70年の今年は広島と長崎で開催されました。

今回は長崎へ参加した感想です。

戦後70年の原水爆禁止世界大会
今年は戦後・被爆70年、原水爆禁止世界大会は広島と長崎
の両市で開催されました。私は長崎に参加しました。
8月7日、「長崎のつどい」が長崎大会の始まりです。
主催者の挨拶に続き田上長崎市長の挨拶があり、安保法制は日
本国憲法の平和理念を揺るがすのではと不安と懸念が広がっている
と話されました。被爆者からの訴えは、原爆写真を見た方なら必ず
覚えていると思います、やけどで背中一面真っ赤なうつ伏せの少年、
その少年谷口すみてるさんからでした。2年近くうつ伏せのままの治
療で胸は骨まで腐り、今でも肋骨の間から心臓が動いているのが皮
膚1枚通して見えるそうです。まっすぐに立ち、すすめられた椅子に
も座らず、しゃんとした谷口さんの姿にとてつもない強さを感じました。
私は大きな感動と力をいただき、頑張らなくてはと気持ちを新たにし
ました。
2部の「文化の夕べ」では世界で唯一の被爆者だけの合唱団「
ひまわり」による合唱や海外からの代表で挨拶されたベネズエラ駐日
大使の夫人でオペラ歌手のえりかさんの美しい歌声に魅了されました。
この日、5千人の参加でした。
8月8日はテーマ別集会、「憲法をいかす、非核平和の日本を(
戦後70年、戦争立法、核の傘)」に参加しました。
「日本国憲法の原点と反核平和運動」と題し、広島で神戸大学
の和田先生が話された資料で全労連副議長の長尾ゆりさんがとても
解りやすく講義してくださいました。多くの戦争は自衛のためと始まっ
たこと、司馬遼太郎は軍隊というものは本来自国の住民を守るもの
ではなく軍隊そのものを守るものだと記していること、積極的平和主
義といって軍事的対抗路線に走ればそれは戦争への道だということ、
等々大変勉強になりました。その後、被爆者の方の証言、海外
からの参加者からの発言と質疑応答がありました。午後は「核兵器
廃絶とくらし」の分科会に参加しました。消費税の問題から見る「
戦争する国づくり」の話、平和でこそ商売繁盛やフランスの移民へ
の手厚い支援の話など、最後は短時間で行うデモ行進の効率的な
やり方(まずスタートとゴールを決め警察には月でまとめて出し、左
折するコースを考えると良いとか)を東京目黒の方から教えていただき
ました。
8月9日、閉会総会。会場の被爆者の方たちが登壇し、城山
小学校3年で被爆し、一瞬にして両親ときょうだいを失った奥村さ
んが証言。また、高校生1万人署名活動実行委員会代表の女
子高生が発言、毎週署名活動をしていることや学習会や大使館な
どに手紙を送ったりしていること、高校生平和大使としてスイスの国
連へ「平和の種をまく活動を続けていきたい・・・この声をこの心を
届けたくて・・・私たちは微力だけれど無力ではない・・・」と訴
えました。草の根の行動からでは神奈川県の参加者が登壇し、代
表して新婦人県本部の発言がありました。私もタペストリーを渡され
舞台に立たせていただきました。「少年少女のつどい」に参加の子ど
もたちは「私たちは21世紀のピースメッセンジャー」と発言、なん
と頼もしいことでしょう。この日、6千人の参加で「長崎からのよび
かけ(原水爆禁止2015年世界大会・長崎決議案)」を大き
な拍手で採択し閉会となりました。平和への願いと共に長崎に送り
出していただいた皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。
引き続き平和のために力を尽くしていきたいと思います。 I 洋子
原水爆禁止2015年世界大会「長崎のつどい」に参加して。

8月7日・・開会総会
「核兵器のない世界をー次のステップへ」
核不拡散条約(NPT)再検討会議は最終文書を採択されず
に5月22日に閉幕したが、核兵器の非人道性の告発、使用
禁止と廃絶を求める声の広がりが会議の基調となり核保有国もこれ
に理解を表明したことが報告された。そして、諸国民の世論と運動
の取り組みが核軍縮撤廃を目指す原動力になることを確認した。

「原爆犠牲者の語りべとしての合唱組曲『平和の旅へ』を聞いて」
幼子のときに被爆。体はエビのように足と頭が付くくらい変形した。
27歳までベッドで過ごした。手術で腰の曲がりを矯正し車椅子に
乗ることが出来て「語りべ」を決意。32歳で亡くなった被爆女性
の生き様を表現したもので、戦争の悲惨さとそれに耐えて生き抜く生
命力の凄みに感動させられた。

8月8日・・テーマ別集会
「憲法を生かす、非核平和の日本を(戦後70年、戦争立法、
核の傘について)」
「日本国憲法の原点と反核平和運動」について講義が行われた。
ここでは日本国憲法が示す平和確保の道で「核兵器廃絶と憲法
9条の関係」が弁証法的関係にあることが説明され、安倍政権の
「積極的平和主義」の言葉による欺瞞を説いた。「安倍さん、白旗
を揚げなさい。そして政権を降りなさい」の結びの言葉が印象に残っ
た。

「若い世代と女性が平和運動の先頭に立っている・・」
各地の代表者により、それぞれのテーマに基づく活動報告と決意が
された。子育て中の母親たちでつくる「安保関連法案に反対するマ
マの会」の「渋谷ジャック」街宣デモに参加した家族からの報告も
あった。特に若者たちの盛んな活動が紹介されて会場も熱気にあふ
れていた。

8月9日・・閉会総会
連帯のあいさつ、全国地域婦人団体協議会の決意表明があり、
原爆炸裂時の11時2分に黙祷し、犠牲者7万5千人の冥福
を祈る。
「核兵器のない世界へ」・・・海外、国内の草の根運動の決意表明。
「長崎からの呼びかけ」・・・の採択。
「ノーモア・ナガサキ ノーモア・ヒロシマ ノーモア・ヒバクシャ ノーモ
ア・ウォー長崎を最後の被爆地に・・」のスローガンで閉会。
以上8月7日から9日に開催された「長崎のつどい」に参加して
の報告。貴重な体験をさせていただき皆さんに感謝します
◎まさに安倍政権は戦時体制を粛々として作り上げようとしている。
戦争法案を廃案に追い込もう。           I 敏傑